アイビーログ工房の使う丸太は、カフェアイビーから10キロぐらい入った山の木を使います。
近頃よく言われるウッドマイレージ。{環境指標としてつかわれる。}
日本の木材使用料の7割は、輸入木材です。
何と、戦後に植林された杉、檜が山にあふれて、高知においては、地産の木を使って家を建てると、補助金まで貰える。今現在でもである。
ウッドマイルズフォーラムで、38坪の木造住宅をすべて欧州材で建てた場合と、建設地から150キロの地域材で建てた場合の木材輸送エネルギー消費量を試算した。その差は、ガソリン2700リットル分になった。一般的な乗用車で1リットルで、燃費15キロ程なので15キロ×2700で4万500キロ。何と地球を一周してしまう程のエネルギー消費量だ。ログハウスの場合はその3倍から5倍以上の量となる。
アイビーログ工房で高知市に建てた場合、ウッドマイレージは、山からストックヤード、工房、建設地までで、50キロ程度しかない。四国だと150キロあればほとんど施工範囲だし、東京でも800キロ程度だ。
輸入で一番近いのがロシアで、4200キロ。南洋材だと4920キロ。北米で7710キロ。ニュージーランドで9116キロ。欧州からだと、なんと22570キロ。プラス陸上輸送だ。
それからもうひとつ大切にしているのが、トレーサービリティ{流通把握度}です。
輸入材には日本に生育する木材腐朽菌への耐性が低い樹種も少なくない。その為、流通の過程で防腐剤が使われる事もある。
私たちが使う木は、どこの山で、誰が切り、誰が運び、誰が刻み、誰が仕上げたまで全て分かる。誰が何処で、何時伐ったか分からない木は極力使わない。
木の切り時には旬がある。切り時が違うと、同じ木でも耐久性に大きな差が出る。
新月伐採、冬切りの木に拘わるのはその為だ。
顔が見える家作りは安全だ。見えないと責任が無い。
家は買うものでは無い。一緒に創る物だ。
毎年世界では、520万ヘクタールの森林が減少していると言う。
日本は数少ない森林蓄積量が増えている国。
日本で木の家を建てる事は、持続可能性の高い家作りをして行く事になる。
長く建っていると言う事はCO2を固定することになり温暖化にも寄与する。街に森を創ると同じ事になる。
海外の木は何故安いのか?安いには理由がある。